ウォーターサーバーのミネラルウォーターや天然水で粉ミルクを作ろうと考える場合、どのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。ウォーターサーバーのメリットとデメリットをしっかりと把握しておきましょう。
ウォーターサーバーで粉ミルクを作るときはどんな点に気を付けるべき?
ウォーターサーバーで粉ミルクを作ろうと考えている人の多くは、「水道水よりも綺麗だから」、「水道水よりも安全だから」と考えているかもしれませんね。しかし、水質自体はウォーターサーバーの水よりも水道水の方が厳しく取り締まられていますし、含有成分も硬水以外は実はほとんど変わりません。
ウォーターサーバーで粉ミルクを作る場合、まず気を付けてほしいのが、「ウォーターサーバのタンクはいつのものか」ということ。ウォーターサーバーのタンクの中にはおよそ20リットルほどの水が溜まっていますが、当然出荷前の水詰めから数えると何週間も時間が経過しているはずです。すると、ウォーターサーバーのタンクの中には水垢が発生しますし、水中の雑菌も繁殖します。数週間経過後のウォーターサーバーの水質検査をエビデンスで証明することはできませが、蛇口をひねって出てくる水をすぐに使う水道水と比べると、むしろ雑菌は多いとも考えられます。そのため、ウォーターサーバーで粉ミルクを作るときは、なるべく新しいタンクを使うのがいいでしょう。
ウォーターサーバーの粉ミルクはマグネシウム量に気を付ける
ウォーターサーバーは健康な水をPRして販売しており、その内マグネシウム量が多いことを水道水との差別化にしているところも多いです。マグネシウムは軟便を促してくれるため、整腸作用や便秘改善に効果的と言われていますが、赤ちゃんはもともと腸内は非常に健全ですし、便秘の元となる悪玉菌もほとんどいません。そのため、マグネシウムを多く摂取すると、むしろ赤ちゃんの腸内に負担がかかってしまうことが懸念されます。ウォーターサーバーのメーカーの多くは赤ちゃんの粉ミルクにも衛生的でおすすめとPRしていますが、実は隠された事情があることも知っておくとためになります。
ウォーターサーバーで粉ミルクを作るのは結局おすすめできるの?
では、結局のところ、ウォーターサーバーで粉ミルクを作る行為はおすすめできるのでしょうか。基本的に上述したように、「ウォーターサーバーの水はタンクに装填後、出荷から飲むに至るまで数週間が経っているので、水中の雑菌の繁殖や水垢が気になる」ところです。そのため、粉ミルクを作る水としてはいささか不安材料があります。水道水を毛嫌いする人の多くは残留塩素が気になるかと思うのですが、日本の水道水に含まれる残留塩素の量は、WHOが定める量のさらに数分の1という値ですので、健康被害はありません。それでも粉ミルクにするのが気になるのであれば、浄水器で残留塩素を取り除くことができます。