いまでは浄水器だけではなくコンビニでもペットボトルで売っているアルカリイオン水。身体に健康をもたらす効果があると言われている反面、「アルカリイオン水は効果なし」言う人も多くいます。そこで、今回はアルカリイオン水が効果なしかありかを科学的に説明いたします。
目次
アルカリイオン水とはそもそもどんな水?
そもそもアルカリイオン水とは、どんな水なのでしょうか。アルカリイオン水は、通常の水を科学的に電気分解した水です。水を電気分解すると、水酸化イオンと水素ガスが含まれるようになります。このアルカリイオン水が一躍有名になったのは、厚生労働省から「胃腸の改善に効果あり」と認められたからとなります。
ペットボトルのアルカリイオン水は効果なしの理由
しかし、誤解してはいけないのが、厚生労働省が効果を認めたのは、「水道水直結のアルカリイオン水整水器から作られたアルカリイオン水」のみであり、ペットボトルに装填されたアルカリイオン水は対象に入っていないこと。また、アルカリイオン水整水器も厚生労働省によって医療機器(家庭用電解水生成器)に指定されている機器のみを指します。
つまり、医療機器として認可されていないアルカリイオン水の整水器や浄水装置は、すべて効果なし、もしくは検証が認められていないということとなります。
アルカリイオン水は整腸作用以外は効果なし
アルカリイオン水は今のところ整腸作用以外は効果なしとされています。しかし、アルカリイオン水の情報サイトを見てみると、アトピーの改善や活性酸素の減少、体内のPHの正常化を謳っているサイトもよく見かけますね。
これらは今のところ厚生労働省に正式に認められているものはありませんが、実は世界でも活性酸素の減少は症例報告があり、臨床結果も日本をはじめ先進国の多くで出始めて裏付けが取られています。
しかし、これらは厳密に言うとアルカリイオン水ではなく、アルカリイオン水に含まれている水素水がもたらす効果とされています。
アルカリイオン水と還元水素水は違う
アルカリイオン水と還元水素水はしばしば同じ意味で使われていますが、実は水はまったくの別物。アルカリイオン水に含まれている水は、あくまでも電気分解したときに偶発的に発生したものにすぎなく、濃度はヒトに影響を及ぼすほどではありません。
一方、還元水素水はプロトン水と呼ばれるもので、こちらは水素水濃度が一定以上あるものを指し、こちらの水素水整水器もアルカリイオン水と同様に厚生労働省に医療機器として認可されています。
アルカリイオン水は便秘の改善以外には効果なし。それ以外の効果を求めるなら水素水へ
今回ご紹介したように、アルカリイオン水は胃腸の改善に効果があることから、便秘を解決したい人にはおすすめかもしれません。しかし、それ以外に関しては効果なしの可能性が高いということは覚えておきましょう。また、胃腸の改善及び活性酸素の減少、それによる皮膚病の改善の期待などは、むしろ還元水素水の方が期待できることも併せて覚えておいてください。